シャドウ・ミュージアム 敵キャラクター関連設定


 このページでは、拙作「シャドウ・ミュージアム」の制作にあたり、本編中で省いた設定や名前に関する覚書を記載しています。

 性質上、内容に関するネタバレを多く含みます。本編をプレイされていない方は、できましたら一度遊んでいただけますと幸いです。また、実在の人物・施設・その他事項などとは一切関係ございません。

◆敵の名前は基本的に世界各国の美術館・博物館名のもじりです。

    なるべく既存の神話・伝承のイメージを引用せず作りたかったのと、「ミュージアム」らしい要素を少しでも入れたかったのでこのような命名になっています。

 

◇ザコ敵

コトルド

ふるいぶきが しりょうじゅつであやつられている

きれあじは けっしておとろえていない

…コートールド・ギャラリー(ロンドン)より。

シャドウ・ミュージアムで死んだ戦士たちの武器に、死霊術で操られた亡霊が憑依しています。最初に戦う敵だけあって強くはありませんが、それなりに高い打撃力を持っています。

 

こどものみかけをした まもののいちぞく

まほうのいちげきは あなどれないいたさ

…ギメ東洋美術館(パリ)より。

グラン・パレに付き従っていた邪悪な魔物の一族です。小柄な見かけで相手を油断させ、すばしっこい動きから攻撃魔法を繰り出します。

 

サーペンタイン

おろかだが がんじょうなきょじん

つうかくがにぶく なみのこうげきではたおれない

…サーペンタイン・ギャラリー(ロンドン)より。

グラン・パレの従者たちが護衛のために使役していた巨人一族です。過去の大戦で命を失っていますが、思考力が極度に低下しており、自分たちが死んだことに気づいていません。

 

ボルネミッサ

グラン・パレの じゃあくなしんぽうしゃたち

かよわいが こうとうなまほうをあやつる

…ティッセン=ボルネミッサ美術館(マドリード)より。

グラン・パレの配下だった魔女たちの成れの果てです。死してなおも生者に対する悪意と魔力を併せ持ち、強力な攻撃魔法で命を奪おうとしてきます。

 

ケブラン

うかばれぬもうねんの よりあつまったすがた

さいだいのぶきは ひるいなきめぢから

…ケ・ブランリ美術館(パリ)より。

城内で死んだものたちの妄念が合体した魔物です。あまりに多くの霊魂が集まったため、一人ひとりの意識はすでに失われています。テストプレイ中に「目が怖い」と評判でした。

 

バレンシャ

つよくなれないまま いきたえたあくまたちの

あこがれと ゆめの けしん

…ヴァレンシア美術館(ヴァレンシア)より。

無念のうちに命を落とした悪魔たちが最期に夢見た、「力」の実体化した存在です。厳密には魔物ではなく、エネルギーの具現化とも呼ぶべきものなのですが、主人公たちに襲いかかってくるのは同じです。

 

ザバウダ

きょだいなオオカミのすがたをした まもの

するどいきばとつめで のがれられぬ し を ふりまく

…サバウダ美術館(トリノ)より。

城の深層をさまようオオカミ型の魔物です。高い知性と獰猛さを併せ持ち、俊敏な身のこなしで的確な攻撃を加えてきます。一部の地方では死に瀕した者の前に姿を現すと言われており、凶兆として畏れられています。

 

リゾ

グラン・パレにはむかった せんしたちのなかでも

とりわけ ちからにたけたものたちの しかばね

…リーゾ館(パレルモ)より。

シャドウ・ミュージアム最深部で力尽きた戦士たちの亡骸が、グラン・パレの魔力で操られている状態です。生前の意識や知性は失われており、力任せの強力な攻撃を仕掛けてきます。

 

ヒュレー

シャドウ・ミュージアムのいけにえとなった みこたち

しろいけむりのなかで えいえんのゆめをみている

…ヒュー・レイン市立近代美術館(ダブリン)より。

シャドウ・ミュージアム全体を守護する魔法のため、自らその身を捧げた巫女たちの霊魂です。肉体はすでに滅び去っており、生と死の狭間に留められた意識だけが今も城内をさまよっています。

 

チャルトリ

まりょくのかたまり そんざいがふあんていなので

あぶくのように すぐにはじけてしまう

…チャルトリスキ美術館(クラクフ)より。

グラン・パレの放つ膨大な魔力の一部が具現化した存在です。形を持ったとはいえ、不安定な存在なので小さな刺激を受けただけですぐに崩壊してしまいます。ゲーム中では逃走しようとしたプレイヤーへのトラップ的な存在になっています。

 

◇ボス

カルナバル

どうもうな ひくいどりのつかいま

なみのせいしんりょくでは かいならせない

…カルナヴァレ博物館(パリ)より。

火喰い鳥の姿をした使い魔です。知能は高くありませんが、その獰猛さと俊敏な動きで侵入者を翻弄します。契約さえ交わせば誰にでも扱えますが、移り気な性格なので長い間使役するのは難しいでしょう。

 

オランジュリ

ようえんでずるがしこい へびおんなのつかいま

どことはいわないが とても ふくよか

…オランジュリー美術館(パリ)より。

蛇女の姿をした使い魔です。カルナバルより格段に知性が高く、人語(魔界での共通語)も解します。強者に従順な性質を持ち、敬意を払って扱えば忠実な従者として振る舞います。本編中に登場した個体は、魔女姉妹からそれなりに大事にされていたのかもしれません。

 

アーヤ&ソフィヤ

グラン・パレのはいか ふたごのまじょ

どちらも じぶんのしまいが だいすき

…アヤ・ソフィア博物館(イスタンブール)より。

グラン・パレの側近を務める双子の魔女です。姉のソフィヤは血気盛ん、妹のアーヤは上品な物腰が特徴的ですが、どちらも残忍な性格であるのに違いはありません。本人たちはグラン・パレから目をかけられていると思っていましたが、実際は手駒のひとつに過ぎませんでした。

 

グラン・パレ

せんねんまえにあばれまわった だいあくま

いだいすぎた し のかげから ぬけだせぬまま

かなしみと きょうふを まかいにふりまいた

…グラン・パレ(パリ)より。

千年前に魔界で一大勢力を築いた大悪魔です。魔術師ロイヤ=カデムに師事し、類まれなる魔道の才能を示しましたが、偉大な師へのコンプレックスに固執するあまり、進む道を誤ってしまいました。人間的な器と生まれ持った力がつり合わなかった、ある意味で不幸な人物です。

 

 

◆さらに雑多な設定(本編にはほとんど関わりません)

 

本編に登場するボスキャラクターのうち、

カルナバルのみ顔グラフィックがありません

テストプレイヤーのBROSSOさんが描いてくれました

 

 

カルナバルの名前はテストプレイ直前まで「ティト」だったのですが

かわいすぎるので変更になりました

 

魔女姉妹は最初ミニスカートを履いたモンスターグラフィックでしたが、

シルエットにした際わかりづらかったため差し替えになりました

なので本当はきっとミニスカート履いてます

 

具体的に何がというわけではありませんが

アーヤ>オランジュリ>ソフィヤ です

 

パレさんの性別はやや女性寄りで考えていましたが

厳密には設定していません

どっちでも あるいは どちらもでも プレイヤーの皆さまにお任せします

 

魔女姉妹はパレさんの実力に心酔しているのですが

パレさんは自分の師匠がもっとすごいことを実感しているので

この程度でありがたがってるんじゃない!と姉妹をひそかに軽蔑しています

 

魔女姉妹の戦闘中イベントは最初合体魔法(二人で発動する全体攻撃魔法)、戦闘後に獲得できるのも合体魔法レザルベの予定でした

あれこれ調整したものの、ターン経過で発生するイベントがどうしてもうまく機能しなかったため没になりました

 

オランジュリ、魔女姉妹、パレさんは数値上設定したHPの50%を割ると

撃破イベントが起きるようになっています

毒状態で入るダメージはパレさん第二段階にも有効なので、

状況によってはそのまま撃破してしまうこともあります

あまり格好良い決着の付け方ではありませんが、救済措置ということで……

 

 

 

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